僕が写真で体感してきた“守破離”という20年の成長段階 !!

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写真 : 世界遺産 厳島神社 宮島水中花火大会

iDS inc.Blog vol.178

こんにちは、アイ・ディ・エス 代表の聖巴です。


今回は守破離のお話!!


昨日のブログのお話ので「守破離」という言葉を書きましたが、
この言葉は、日本の伝統文化や武道、芸道、茶道などで使われる

修業や成長の段階を表す考え方になります。


それぞれの段階の意味を簡潔に説明すると、


守(しゅ)=「型を守る」

意味
師匠や流派から教わった「型」や「作法」を忠実に守り、真似る段階。

目的
基礎を身につけ、体に染み込ませる。


茶道であれば、師の点前をそのまま真似て覚える
写真・映像であれば、定番の構図や編集法を徹底的に模倣する。


破(は)=「型を破る」

意味
「型」を理解した上で、自分なりの工夫や解釈を加えて型から外れて
いく段階。

目的
応用力や創造性を育てる。


伝統の手法を使いながら、新しい表現や方法を試みる。


離(り)=「型から離れる」

意味
型から完全に自由になり、独自の道を歩み始める段階。

目的
自分自身のスタイルや思想を確立する。


型に縛られず、独創的な作品や流派を生み出す。



守破離とは、こういった段階を踏んでいくことですが、
最近では、ビジネスやクリエイティブの文脈でも活用されています。


例えば、


新人教育: 「まずは基本を徹底的に守る(守)」

中堅社員:「 業務改善や提案ができるようになる(破)」

リーダーや独立起業: 「自分の哲学やスタイルを築く(離)」


というような形です。


下積み時代が大切だと、昨日のブログで書きましたが、僕もアシス
タント時代には、プロカメラマンの師匠と先輩の二人に師事しました。

※師事の時期は異なります。


印象的だったのは、二人の考え方の違いです。


師匠:「聖巴くん、写真は考えるんじゃなく、感じて撮るんだよ」


先輩:「山口くん、写真は全て理論だからね」


というように、師匠は感性を推し、先輩はロジックを推す真逆の教え(笑)


守破離で考えると、師匠や先輩の教えを真似る「守」の時期です。
とにかく、言われたこと教わったことを真似ていました。

しかし、自分である程度、撮れるようになってくると自分の解釈が生まれて
「離」の時期
が訪れます。


写真はある側面では、アートや芸術のような分野に位置付けられて全て理論
で片付くというよりも、カメラマンそれぞれの個性を出すため感性は必要に
なってきます。


では、プロの現場において、感性のみで写真は撮れるのでしょうか?


僕の答えは否です。


プロの現場では、撮って欲しいと要望された写真は必ず撮ってくることが要求
されます。

※お金をもらうカメラマン=プロカメラマンでありません。


例えば、当時の僕はブライダルカメラマンをやっていたのですが、アルバムに
するためには、必ず必要になる鉄板カットがあって、毎回新郎新婦は変わり、
光の状態も変わるので、鉄板カットを撮るには再現性が必須になっていました。


その再現性を高めるためには理論が必要で、写真では光の状態、人物の動き、
その状況に応じたシャッター速度や絞り、または立ち位置
etc


これは感性ではなく、数値で全て確認することができ、


「今日はいい状態で、良い写真が撮れた」と思った時の数値を覚えておけば
再現性を高めていくことができます。


ただ、それだけではなんだかロボットみたいなカメラマンになってしまう、、、


そう思った僕の、「離」の段階で出した答えは、



「シャッターを押すまでは理論で考えて
シャッターを切る瞬間はだけ感性でいこう」



というものでした。


光のいい状態、シチュエーションも最高、その空間の数値もわかっている。
けど、シャッターチャンスというのは感性とセンスで感じるしかありません。


人物の表情など被写体がいる場合は、まさにそこが命となります。


ゆうに1秒以下の世界を切り撮っていくのですから、考えて撮っていても良い
写真は撮れません。


「おぉ」っと思ったら指が動くほど感性を研ぎ澄ませて、さらにシャッターには
タイムラグが必ず発生するので、「うお」っと思うコンマ何秒前には指が反応する。


良いカメラマンの条件として、ワンピースでいう見聞色の覇気が必要になります(笑)


と、これはまぁ余談ですが、それぞれの立場やステージで各段階があると思いますが、



守って、破って、離れていく。


それが「学び」を「型」から「型破り」へと進化させる、日本的な成長哲学である
守破離の考え方。


物事には全てにおいて順序があります。


焦らなくてもいい、早く辿り着かなくても良い。


タイパ、コスパと効率化や合理性が重要にされがちですが、急がば回れと段階を
一歩ずつ、ゆっくり深呼吸でもしながら進んでいく時期があってもいいと思います。

※時には修行僧のように、その場で考えてみるのもありでは!?


今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。



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2025.8.1

代表 山口 聖巴


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